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手足の痺れが起こる原因

2024.01.25

手足のしびれはなぜ起こるの?

手足のしびれはなぜ起こるの?

手や足のしびれも、病気を原因として起こっていることがあります。

脳、脊髄、脊髄から延びる手足の末梢神経のうちの、いずれかで障害が生じている可能性が高くなります。力が入りにくいことを「しびれ」と言う患者様もいらっしゃいます。

手足のしびれ、力の入りにくさを感じたときには、できるだけ早く当院にご相談ください。

しびれが起こる場所によって原因も様々

腕や手など、上肢と言われる部位にしびれが起こっている場合は、下記が疑われます。

⚫︎頚椎の変形を伴う「頚椎症」
⚫︎椎間板の一部が頸椎から飛び出して神経を圧迫する「頸椎椎間板ヘルニア」
⚫︎靭帯に沈着した物質によって脊髄や神経を圧迫する「頚椎後縦靭帯骨化症」「脊髄腫瘍」

一方で、脚や足など、下肢と言われる部位にしびれが起こっている場合には、下記が疑われます。

「腰椎椎間板ヘルニア」「脊柱管狭窄症」など

脊柱管狭窄症に伴う下肢のしびれは、長時間歩いたときなどに出現し、しばらく休むことで治まるという特徴が見られます。

その他、糖尿病や膠原病によって末梢神経が傷つき、しびれや痛みが生じることがあります。

しびれの原因

しびれが起こる原因は、主に頭(脳)、脊椎(背骨)、末梢神経(手足の神経)、内科的疾患(血液検査異常)にあります。

長く続いて治らないしびれ、少しずつ強くなってきているしびれがあった場合は、悪化させないためにも早めに受診してください。

また、突然しびれが起こった場合には、すぐに解消したとしても脳に問題が起こっている可能性がありますし、重大な発作の予兆として現れていたことも考えられます。

頭に原因があるしびれ

脳血管障害

脳出血や脳梗塞などの脳卒中(脳血管障害)が起こって、顔や手足への運動の指示を伝える運動神経や、逆に顔や手足の皮膚からの感覚神経が通る部分が障害されて起こるしびれです。

脳は左右に分かれていて、右脳に障害があると左半身に、左脳に障害があると右半身に症状が現れます。しびれだけでなく、強い痛みが同時に起こっている場合には脳の「視床」という場所の障害が疑われます。

特にご注意いただきたいのは、短期間に解消されるしびれで、これは一過性脳虚血発作という一時的な脳卒中によって起こっている可能性があります。

一過性脳虚血発作は脳梗塞の予兆であり、放置していると危険です。すぐに受診してください。

脳腫瘍

ゆっくりとしびれが進行する病気です。手足などの感覚が鈍くなる、しびれが少しずつ強くなるなどに気付いたら早めにいらしてください。

脊椎に原因があるしびれ

変形性頸椎症

首の骨は加齢によって変形することがあり、骨が変形してトゲ状になった骨棘(こつきょく)ができてしまっているのが変形性頸椎症です。

この骨棘が脊髄や脊髄から枝分かれした末梢神経を圧迫して刺激し、しびれ・脱力・痛みなどを起こします。

頸椎椎間板ヘルニア

頸椎の骨の間にはクッションの役割を果たしている椎間板というものがあります。この椎間板が背骨の変形により圧迫され、飛び出してしまっている状態が椎間板ヘルニアです。

飛び出た椎間板が脊髄神経や末梢神経を圧迫・刺激して上肢のしびれ・痛み・脱力などを起こしています。

当院では3D-CTを用いて、的確な診断が可能です。

「検査について」詳しくはこちらをご覧ください。

腰椎椎間板ヘルニア

頸椎と同様に腰椎の骨の間でクッションの役割を果たしている椎間板が飛び出して、脊髄や神経根を圧迫・刺激して下肢のしびれ・痛み・脱力などを起こす病気です。

当院ではCTを用いて、迅速な診断が可能です。

「検査について」詳しくはこちらをご覧ください。

末梢神経に原因があるしびれ

手根管症候群

手(特に親指や人差し指)を動かすための正中神経は、手首の手のひら側にある骨と靭帯に囲まれた手根管と言われるトンネルを通っています。手首を過度に使いすぎると手根管内で正中神経が圧迫されてしまい、手(特に指)のしびれ・痛み・運動障害を起こします。

こうした症状は、起床時に強く現れやすい傾向があり、手を振る・指を動かしほぐすことによって改善できます。

ただし、悪化すると痛みやしびれで睡眠中に目覚めてしまうほどひどくなることもあります。重症な場合は手術をする方がいます。

内科的疾患に原因があるしびれ

糖尿病性神経障害

糖尿病による高血糖は毛細血管にも動脈硬化を起こします。それによって神経に栄養を送る細い血管の血液が流れなくなり、手足特に足先の末梢神経が侵されてしびれが出現します。

最初は手足、特に足の指先にしびれが現れて、進行するに従って痛みに変わっていきます。

足の壊死などによる切断の可能性もあるため、早期に適切な診断・治療を受けることが重要です。

ビタミン欠乏

ビタミンの欠乏によって神経障害を起こすことがあります。極度の偏食、過激なダイエット、アルコール依存などによってビタミンB1B12、葉酸などのビタミン欠乏を起こし、しびれなどの症状を起こしていることがあります。

ビタミン欠乏による神経障害には、脚気(かっけ)と中枢神経が侵されるウェルニッケ・コルサコフ症候群があり、末梢神経障害だけでなく心不全やアルコール性認知症などにもつながるため注意が必要です。

半身の手足がしびれている方は、早急に受診してください

半身の手足がしびれている方は、早急に受診してください

私たちは、「しびれ」より「痛み」の方に反応しやすい傾向があります。

しかし、しびれという症状の裏に重篤な病気が隠れていることは少なくありません。しびれを放置したために症状が悪化してしまい、運動障害を合併してしまうこともあります。

「しびれくらい」「ちょっと我慢すれば」という“なんとなく放置”が取り返しのつかない事態を招くこともありますので、特に身体の片側に現れるしびれや麻痺が生じたときには、脳疾患である可能性も考慮して、早急に当院にご相談ください。

健康診断・人間ドックの詳細はこちらをご覧ください。

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